元研修生の「活動計画の、その後」発表会

(写真:ショルナさん(バングラデシュ)の若者グループによる学校清掃活動に参加する子どもたち)
1月18日と25日に、2023年国際研修の参加者たちが、研修中に作った活動計画
の進捗状況や成果を発表するワークショップをオンラインで開催しました。
元々は、2023年に研修に参加し、2024年にコーディネーターとして加わった
サラムさんの発案で、研修後の変化を共有しようと集まりました。
今年度の研修生や以前の研修生にも呼び掛けて、初日は23名が参加しました。
自己紹介と会の目的説明の後、2023年の元研修生がそれぞれ、
研修の学び、活動計画の目的、難しさや課題などをスライドで紹介しました。
パキスタンのテリームさん(写真中央)は、研修では政策提言に役立つコミュニケーション
手法として学んだ「事実質問」を、若者グループメンバーの自尊心や自己実現
能力を高めるワークショップで使ってみたら、自分たちのことを少しずつ
オープンに話すようになった、と話しました。
住民参加をいかに増やすかは、研修生の多くが知りたい永遠のテーマ。
二日目の発表では、スリランカのタクシャさんが、「以前は、若者グループ
の定例会をNGOの計画に沿って開き、話す内容もあらかじめ決めて
いたけれど、今は若者たちが自分の地域の問題を話し合うようになり、参加
のモチベーションが高まった」と話しました。これを受けて「活動が自分の生活
につながるとやる気になるのかも」と感想や、「“ボランティアは仲間とやるから 楽しい”とAHIの料理ボランティアさんも言ってたよね!」と
研修中のエピソードも紹介されました。
パキスタンのアマンさんは、若者の参加を高めるのに「最初はスナック菓子
をあげた」と言ったので、「一回きりじゃなく長期間参加してもらいたい場合は
どうすればいいの?」「僕の活動相手は行政職員だからお菓子は通用しないし、
お金はもっと渡せないよ」と、他の参加者から質問やコメントがあり、応戦(?)に追わ
れました。その後、アマンさんから、「スナックをあげたのは最初だけ。
会合では若者たちの意見や意思決定を尊重するようにしたら、次第に彼らの
モチベーションは高まった」とアマンさん。
7人の発表を終えた後、モチベーションやボランタリズム、また次世代のリー
ダーシップに関して話し合いで出たことを「今後の実践に活かせる学び」と
してまとめました。(詳しくは、英文ページをご覧ください→ここをクリック)
また、今回話し合うことができなかった課題もあるため、今後連続してこの
ような学び合いの機会を企画することに決めました。
翌週、パキスタンのアマンさんから届いたメールでは、「懐かしい仲間との研修を思い出し
ながら再び議論したのは楽しかった。
AHIの国際研修に、女性の同僚や若者グループメンバーにも参加して欲しい
と思うけれど、残念ながら文化的な理由でそれは叶わないだろう。そこで、
自分もパキスタンで、若者リーダーを対象に参加型の研修が開催できないかなあ、と・・・」
今回のワークショップが、アマンさんの地元で新しい学び合いの可能性を生み
出すかもしれない! と今から楽しみです。
職員 大熊