インド出張記③ 菜食

【写真】左:ベジタリアンマーク 植物性の素材でつくられた食品であることを示すマーク

    右:ノン・ベジマーク 動物由来のものが含まれた食品であることを示すマーク

    菜食主義者が多いインドでは、加工食品のほとんどにこのようなマークがついています。

 

10月上旬、北部ラジャスタン州にある研修センターに10数日間滞在しました。

2019年の国際研修に参加したチャヤさんと仲間たちが企画・開催する、

10日間の合宿型研修コースを見学し、必要があればサポートするために。

 

チャヤさんや研修生たちは、

センターの食事が私の口に合うかどうか心配してくれました。

「日本食が恋しくない?」と尋ねられるたび、

私は「ちっとも。ここの食事はおいしいから。

日本の味付けが恋しいとは思わないけど、肉か魚が食べたいな~」と答えていました。

そう、研修センターで提供される料理は、すべて菜食。

ラジャスタンはインドでもベジタリアン(菜食主義者)が多い州として知られています。

人口の約7割がベジタリアンだとか。

 

菜食はカースト制度と関わりがあります。

肉食は不浄で低位カーストの人たちが食するもの、

高位カーストは浄性が高い菜食、と考えられているそうです。

 

一般的にインドの北部は南部よりもカーストが強く残っていると言われます。

だから同州の高位カーストの人たちは厳格に菜食を守り続け、

定位カーストの人たちもできるだけ不浄とされる肉食を避けてきたのだそう。

 

さらに砂漠地帯もあるほどに乾燥した風土だということも、肉食が少ない要因の一つ。

水や飼料を安定的に確保できないため、同州では家畜飼育が難しいのだそう。

 

もちろん同じ州内でも地域によって食文化は異なります。

海に面した地域では、魚を常食します。

 

どれも研修センターのスタッフや研修生に聞いた話です。

 

職員 髙田