政府の「ふところ」にはいって改革にチャレンジ!

紅茶好きの方には、セイロンティーはおなじみかもしれません。その紅茶が作られているのは、今から200年くらい前のイギリス植民地時代にスリランカ中部の山間地を中心に切り拓かれた茶農園。そしてそこで働く人たちはその時代にインドから労働力として移住してきたタミル人の人たちの子孫です。
1997年にAHIの研修に参加したシバさんもその一人。茶農園に生まれ育ちました。
インド・タミルと呼ばれるこの人たちは長年輸出産品を作りスリランカ経済に貢献してきたにもかかわらず、社会の中では取り残されてきた存在でした。
苦労して大学を卒業したシバさんは、友人とともに茶農園の人びとの生活向上をめざして1992年のNGOを立ち上げ、この30年以上活動を続けてきました。最初は、トイレ、水、などなど生活に必要なものを提供することから始めましたが、それだけじゃダメだと考えました。農園地域は政府の保健医療制度外に置かれているという問題を、社会に、政府に訴えることにしたのです。
ずっとずっと政府と対峙し、要求する立場だったシバさん。3月に届いたメールに、「農園インフラ開発省の副大臣のアドバイザーとして今働いています。現政権のもとで新たに任命されました」とありました!
シバさんは、今度は政府内から改革を進めるというのです。大きな困難が伴うことと思いますが、健闘を祈っています。<↓ 山地に広がる茶農園>
職員 はやしかぐみ


