実践と経験を理論と学術に結びつける

8月~9月の国際研修で、アジア各国のNGOスタッフと出会った、インターンのイーハンさん。マレーシア出身で大学院で開発経済学を学んでいる人です。国際研修の感想、そこから得たものを書いてくれました。一部をご紹介します。(原文は日本語。少し読みづらいところがありましたので、少し加筆・修正をしています)

 

***

異なる国や文化から来た研修生は、それぞれに経験したことの違いがありますが、共通点を見つけ出そうとしていることが興味ふかかったです。性格も異なるので話し合っているときつい感情的になったり、逆に黙ったままの人がいたり、それでもちゃんとコミュニケーションをとっていました。多様性を意識しながら、自分の意見の根拠を探している様子が面白かったです。

自分は開発経済学を大学院で主に勉強しているのですが、やはり理論と学術だけでなく、実践と経験が大切であると意識しました。開発学の分野においても、人材育成は非常に重要な概念です。途上国や地域社会の持続可能な発展を促進するために、人びとやコミュニティ内の個人や専門家のスキル、能力、知識を向上させるプロセスを指します。

***

AHIの研修では、人材育成に関する理論の学びより、ソーシャルワーカーとして実際に課題にあたっている参加者が、他人との意見交換で視野や視点が違う同士、ぶつかり合いもしつつ、コミュニケーション能力を磨く機会を持ち、自分の直面している課題を解決するために繰り返し考えることが行われていました。

***

何より気づいたのは、研修生たちが自分のまち、村などのミクロレベルの発展のために精一杯頑張っている姿です。AHIがこのような研修を行えるのは、いろんな人たちの寄付や協力があるからこそです。教科書では、国際協力、NGO、外資、経済効率などのマクロ的な言葉がありますが、それに対してミクロレベルからの人材育成がなければ何もできないと思いました。

***

自分が何か提案できるとすれば、やはりその分野に関わっている研究者を招いて交流を行うことです。学術研究に携わる人が実際にその場で活躍している人と交流ができれば、さらに新しい視野や刺激がお互いに得ることができるだろうと考えるからです。

***

この度のインターンシップは、人材育成についての理解を深め、異なる文化から来た仲間との協力を通じて新しい視野を獲得素晴らしい機会でした。ブログを読んでいただいたみなさん、AHIの職員さんたち、ほんとうにありがとうございました。

****

こちらこそありがとうございました。

職員 はやしかぐみ

OLYMPUS DIGITAL CAMERA