2014年度国際研修
2014年度国際研修
概要
2013年度国際研修テーマ:地方分権化での住民参加型保健活動の推進
参加者:12名
参加国:6ヶ国(バングラデシュ、ブータン、カンボジア、インド、ネパール、フィリピン)
研修スタッフ:AHIスタッフ 3名 インターン: 9名
研修生
2014年は6ヶ国から12名の研修生がやってきました!
今年の研修生をご紹介します。
名前:モハメド カマール ホッセン(カマールさん) 国:バングラデシュ
性別:男性 宗教:イスラム教 所属団体:地域開発ボランティア協会(VARD)
<活動内容>
HIV/エイズと闘う人たちや視覚障がい者の自助グループをつくり、
地域保健向上をめざす。
<研修生の変化>
大規模な団体のシニアポジションでマネージメントをおこなっているカマールさん。研修では、他の参加者から普段されることのない自身の改善すべきポイントを指摘される経験をし、困惑の表情も見せました。しかし、最後には皆から存在を受け入れられるとともに自分もチームの一員という実感を感じることができたといいます。
名前:ムシャラット サイイド ムーン(ムーンさん) 国:バングラデシュ
性別:女性 宗教:イスラム教 所属団体:開発連合団体(UST)
<活動内容>
行政やNGOと協働し、女性グループの組織化を通じて、
地域の健康促進や生計向上に取り組む。
<研修生の変化>
所属する活動の成熟度は高いものの、その活動の意義や概念を説明するということが難しかったムーンさん。研修では、他の研修生からの質問を通して人に伝える訓練を積むことができ、自身の活動の内容を整理し、意味を深く理解することができたようです。
名前:メナクシ ライ(メナクシさん) 国:ブータン
性別:女性 宗教:仏教 所属団体:女性尊敬・教育・養成・エンパワーメント協会(RENEW)
<活動内容>
ボランティアによる地域見守りシステムをつくり、性差別や家庭内暴力などの問題に取り組む。
<研修生の変化>
メナクシさんの所属団体は、自分たちができることに手を尽くし急速に成長をしてきました。研修前は新しい一手を他国の歴史あるNGOから学びたいと思っていたのですが、地道な活動が道を切り開くのだということを他の研修生からも学び、また感じたようでした。また、様々な分野の活動の中に自分たちの問題解決のためのヒントや新たな視点があることを発見したようです。
名前:パット ブーンニア(ブーンニアさん) 国:カンボジア
性別:女性 宗教:仏教 所属団体:コンポンチャム地方看護学校
<活動内容>
保健省の地方看護学校の助産科教員として、学生指導や地域の助産師の研修を行う。
<研修生の変化>
英語力が十分でなく、また助産科教員という他の研修生とは活動の質が違うため研修を乗り越えることができるか心配もあったブーンニアさんですが、セッションを通じて、「女性に優しい助産ケアの研修」から得てきたものは住民参加を進めるほかの研修生の活動にも役に立つものであると実感。自分の持っているものを最大限伝えようと英語力もめきめきと上達。彼女の姿勢から他の研修生は大いに学ぶことがありました。
名前:ソック ヒエン(ヒエンさん) 国:カンボジア
性別:男性 宗教:仏教 所属団体:シェア[国際保健協力市民の会]
<活動内容>
保健センターと連携して村の保健ボランティアによる子どもの健康づくりをすすめる。
<研修生の変化>
研修参加前は、気持ちは強いが、それゆえに空回りして、周りの人と意見がすれ違うこともあったヒエンさん。参加型の研修を体験することで、自ら喜びや学びを感じてもらえるプロセスを作り出すことが大切だという答えを導き出しました。
名前:タン スレイ(スレイさん) 国:カンボジア
性別:女性 宗教:仏教 所属団体:カンボジア健康教育開発(CHED)
<活動内容>
人々が健康で暮らせる村をつくるために村の保健ボランティアや 行政の保健センター職員を育成する。
<研修生の変化>
語学力に自信がなく前半は静かだったスレイさん。しかし、研修を進める中で、自分の魂入のテーマ(非暴力トレーニングや平和づくり)に気づき、開眼。積極的になり、壁(語学)を超えて学びたい!伝えたい!という気持ちを持つことができました。
名前:パドマ ラジ アダラ(パドマさん) 国:インド
性別:女性 宗教:ヒンドゥー教 所属団体:ガジャパティ女性自助協会
<活動内容>
山村などで女性や障がい者の自助グループづくりと組合化により生計向上や保健教育に取り組む。
<研修生の変化>
研修当初は控えめで自信がない様子をみせていたパドマさん。しかし、研修に取り組む中で、眠っていた本来の力が開花。また、頭の中が整理され漠然としていた自分の思いや活動の意味を自分の言葉で語れるようになりました。
名前:ゴパール クマール パウデル(ゴパールさん) 国:ネパール
性別:男性 宗教:ヒンドゥー教 所属団体:シンドゥリ郡総合開発サービス
<活動内容>
住民自らが保健や地域の問題を行政やNGOと連携して解決できるよう住民組織や貯蓄組合、
組合病院づくりに取り組む。
<研修生の変化>
研修参加前は、村の組合病院を自立させたばかりで、どうやって利用者を増やし経営を安定させるか?というところに目が向いていたゴパールさん。しかし研修を通じて、団体の運営方法ををトップダウンからみんなで決めていくこと、行政と連携し活動を推進していくことなど、本質的なことを取り組むことによって、望む成果もついてくるのでは?というように価値観がシフトしていきました。
名前:ソビタ サプコータ(ソビタさん) 国:ネパール
性別:女性 宗教:ヒンドゥー教 所属団体:コピラ・ネパール(コピラは‘つぼみ’の意)
<活動内容>
カウンセラーとして、家庭内暴力や虐待で心に傷を負った女性たちのグループや
その連合体づくりを行う。
<研修生の変化>
目的を達成するためには、自分たちだけで頑張るのではなく、行政といかに協働していくかが大切だと気づき今後の活動計画に盛り込んだソビタさん。NGO職員としての自分の役割は、周囲の人々をしっかり巻き込んでいくことだという答えもつかんだようです。
名前:フロレンティナ オリヴァイ ウラグ(ティナさん) 国:フィリピン
性別:女性 宗教:カトリック 所属団体:代替医療総合医学センター(INAM)
<活動内容>
薬草や伝統医療を使える保健ボランティアの育成と、
行政と連携した住民参加型の地域保健システムをつくる。
<研修生の変化>
ふとした会話やボランティアをする人々との出会いにヒントを得て、自分の団体が育ててきた鍼の研修生に呼びかけてボランティアグループを作るなど、気づかなかった資源に気づき今後の活動に生かすことを決めたティナさん。ベテランが故に学ぶことはないと応募をためらっていたようですが、しっかりと新しい気づきを得て研修を終了しました。
名前:ギルダ ズビアガ パテルノ(ダンさん) 国:フィリピン
性別:女性 宗教:その他 所属団体:タナイ町保健所
<活動内容>
助産師として代替医療総合医学センターと協働して、
地域の少数民族に住民参加による保健活動を推進する。
<研修生の変化>
毎日のように遠隔の村に赴き活動するダンさんが投げかける率直な質問や学びのポイントは、的を得ていることが多く、他の研修生に刺激を与え、理解を深める手助けとなりました。また本人も自分のためにある研修だったと振り返るほど学びの多い時間を過ごせたようです。
名前:ウェンデリン アラバ ブランディーノ(ウェンディさん) 国:フィリピン
性別:女性 宗教:キリスト教(カトリック) 所属団体:ニューコレリア町町役場/ANAC-NC
<活動内容>
ニューコレリア町で住民参加型の保健活動を実践している。行政の職員かつ住民組織の役員でもある。
<研修生の変化>
行政の職員としてたくさんの経験をもつウェンディさん。研修では、他の研修生からは、自分が経験したことのないような想定外の現場の経験を聞くことで、驚きや新たな視点を持つことができたようです。
インターン
今年の国際研修をサポートしてくれるインターン9名です。
国際研修に参加される研修生が有意義で楽しい5週間が過ごせるようにサポートしたいです。
<インターンシップを終えて>
AHIとは、人としての温もりあるつながりを大切にしながらレアでディープな国際協力を行っている団体であると思いました。
坂口千恵子
様々な国の研修生と交流しつつ、研修生の方と一緒に、また研修生の方からも色々学びたいと思います。
<インターンシップを終えて>
特に印象に残ったことは、AHIのファンの多さです。ここまで地域密着型で地域の方から愛されている団体というのはなかなかないと思いました。
西田喜美代
多くの人々と関わることで自分の視野を広げたいです。
<インターンシップを終えて>
新たな価値観を知り、これまでの自分の視野の狭さに気付くと共に、将来の可能性が大きく広がるのを確かに感じました。
早川瑞菜
積極的にコミュニケーションをとり、暮らしや文化の違いを知ったり、各国の諸問題について一緒に考えたりしたいと思います。
<インターンシップを終えて>
今まで遠くに感じていた貧困や戦争、女性の人権侵害などの問題について、身近に感じるようになった。(インターンの経験を)学校現場に還元していきたい。
南元美由紀
国際研修での学びのプロセスの部分をより深く知りたいと思っています。
<インターンシップを終えて>
自宅からAHIまで2時間半。行きの電車の中で日の出の光を浴び、帰りの電車の中で日が落ちるのを眺めるという、とても健康的な日々でした。
堀川絵美
研修生やボランティア、インターンの方々との交流から多くのことを学びたいです。
<インターンシップを終えて>
AHIは、アジアの人々の健康を良くしたい、という思いを持った人が自分にできることを行うことで人と人をつなぎ、学び合う場になっていると思いました。
明坂裕子
これから地域の保健を担う者として、「健康」について考え、一緒に過ごす時間を大切にしたいと思います。
<インターンシップを終えて>
AHIに行くことは何よりの楽しみでした。研修生に会うこともインターンの仕事をすることも楽しくて、AHIのすべてが本当に大好きです。
柚木彩乃
NPO・NGO団体の活動を知り、今後の進路の手掛かりを見つけたいと思います。
<インターンシップを終えて>
今までは英語で話すことに消極的だったのですが、AHIでの活動を通して、外国の方と話すことが楽しいと思えるようになりました。
髙木脩平
色々な国から来た人に出会い、その国の事を学ぶのが好きです。日本の職場の組織を最も知りたいと思っています。
<インターンシップを終えて>
自分が期待していた以上の経験ができました。それぞれの国での地域のNGOの活動とそのチャレンジに感動しました。
ヘン・ボレット