パキスタン:洪水被災者救援に奔走する研修生たちから

6月から続く豪雨によって国土の1/3が水没したパキスタン。被災人口は人口の15%となる3300万人以上に上り、過去10年以上で最悪の被害と言われています。
AHIのパキスタンの研修生たちは、現在、被災者への支援に奔走しています。その一人、ヘクターさん(2013年国際研修参加)からのメールです。

「現在、多くの人々が避難所を出て家のあった土地へと戻っています。ですが、家は流されているか、損壊が激しく簡易テントで暮らしています。」「生きるために残されたものは何一つありません。井戸は汚染され、畑も水没しています。日雇いの仕事も失い収入は途絶えたままです。早急に、新しい手押し井戸の設置が必要ですが、進んでいません。汚染水や溜まり水によって、下痢、マラリヤ、デング熱、皮膚病などが蔓延していますが、医療施設にいくための道や橋もまた、流されてしまっています。」

破壊された家

「私たちLife Alliance(AHIがヘクターさんと協働でパキスタンで行っている研修の卒業生ネットワーク)のメンバーそれぞれに、被災地でさまざまな救援活動にたずさわっています。」「私も、数人の仲間とともに被害の甚大な地域のひとつ、南パンジャーブに赴きニーズ調査を行い、200人の方たちへの炊き出しを行いました。私たちの持つあらゆる資源を総動員して、できることをしています。今週も、食料、テント、日用品、支援金などを持っていきます。」

救援物資を渡すヘクターさん(右)

救援物資

被災した人びと

写真はその救援活動の際のものです。

洪水の背景には地球温暖化があるという分析が国際研究チームにより発表されています。パキスタンは、AHIの研修生たちの活動する国の中でも、日本から最も遠いひとつです。ですが、私たちも私たちの場で、考え、感じ、アクションを起こしていく。現地の人びと、研修生たちと「ともにある」ための場づくりを、していきたいと思います。

 

職員 清水