世界の人びとの健康のために必要なこと - ちょっと身近になったWHOのこと

今回の新型コロナウイルスの感染の問題で、
WHO(世界保健機関:World Health Organization)の
名前を聞くことが増えた。WHOは国連のひとつの機関。
世界の健康問題の解決、対応において国際的に牽引してきた。
今回のことでちょっと身近になったかもしれない。
その第73回総会が今日(5月18日)始まった。
大きな課題のひとつはもちろん治療薬の開発を含む、
新型コロナウイルス感染拡大への対応。
WHOは、合意された規則に基づき、加盟国からの報告を受け、
「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」にあたるか
どうか判断する。今回その宣言を出すのが遅かったという
批判もあるという。
いずれにしろ、加盟しているからこそWHOの専門家による
協力を得られ、国際的な問題状況や対応の方策に関する
情報も入手でき、自国での対応につなげられる。他国への
影響も抑えられる。
今回の総会にあたり注目されていたもう一つの点は、
台湾のオブザーバー参加を認めるかどうか。台湾は
独自の取組によって、感染拡大を食い止めることに
成功したと言われている。その実績を持ってオブザーバー
参加を要求してきたが、最も新しい報道では今回も
見送りになった模様。
国際的に大きな存在になってきた中国。中国にとって
「台湾」を認めることにつながるオブザーバー参加には
断固反対ということなのだろう。
新型コロナウイルスに対応するに対抗するには、
いわばシンプルな方法しかない。人と密に接することを
しない。手を石鹸でしっかりこまめに洗う。
国際的な人の移動が大きい今、自国内だけをコントロール
できればよいわけではない。国際的に新型コロナウイルス
に対応し、世界中のどの人にとっても平安な日々を取り戻
す道のりを思うとき、国家間の対立、国同士の思惑が大きく
立ちはだかっている。
職員はやしかぐみ
★最初の写真
「自分自身をちゃんと愛することがヘルシーライフスタイルへの第一歩」
フィリピン、ミンダナオ島のニューコレリアで開かれた
健康増進の意識を広めていこうというイベントから。(2019年10月)

世界80ヶ国200以上の団体が参加している保健分野のNGOのネットワーク People's Health Movement (PHM 世界民衆保健運動)は、WHOの総会に
あたり、WHOウオッチとして総会での議論に市民団体としての立場からウオッチしている。(下はその活動のロゴ) PHMのサイトは https://phmovement.org/