「白書」のこと

先月末、モンゴルでの障害者社会参加促進事業の関係者
が来名され、報告会を行った。日本から派遣されている
当該JICA事業のリーダーの方以外に、モンゴルの当事者
団体(自立生活センター)の方、モンゴル政府社会
保障省の事務次官と通訳の方。
 
2016年からの事業の中で成果の一つとして挙げられた
のが、障がい者白書の作成。
日本語版もある。↓

 
この白書によって、多様な、
そして立場の異なる関係者
にとって、共通の基盤ができたと語られた。
 
白書を検索してみるといろいろ出てくる。
省庁が出しているもの以外にも、その課題や仕事
に携わっている人たちが出しているもの。
あまり知られていなかった問題を社会に広く
知らせるもの。たとえば「産後白書」。
「ネイル白書」というのもある。。。
 
あらためて「白書」って何?と国語辞典をみてみると、
次のようにある。
『(政府が)ある方面について、その現状の分析と将来の
展望をまとめた実状報告書。』
もともと英語のwhite paper の訳語らしい。
イギリス政府の報告書の表紙に白紙を用いたのだそう。
現状を把握するために数字は不可欠だろう。ただ
それが少ないのか多いのか。当然立場によって異なる。
「白書」に意味を持たせるのは、そこに集約された、
そこにある数字の背後にある、ひとりひとりの個々の
状況。そして白書を使って現状を変えようという人
がいるからこそ。
 
それにしても、分析、さらに展望をまとめるために、
誰がどう関わるか。白書を作るためのプロセスを考えると、
作成のための多くの労力を思う。
以前、ある人からAHIとして「白書」みたいなものを
考えてはどうかと言われたことがあった。そのときは
その意味合いがわからずに、またはっきりさせるため
のやりとりも持てずに終わったが、「全体像」「現状、
そして今後をどう見ているのか」を示す必要がある
のではないかという指摘だったのだろうか。
新年度を前に思い起こしてみている。
職員 はやしかぐみ