【2/23ウェビナー動画公開】コロナ関連医薬品の公正なアクセスを求めて…

 
2月23日に開催された、「新型コロナに対する公正な医療アクセスをすべての人に!―途上国・新興国が求める医薬品特許の無効化【最新情勢と市民社会の動きのご報告】」の動画が公開されました。当日のパワポも以下よりダウンロードできます。
残念ながら参加できなかった方、動画なら観てみようかなという方、ぜひ!
【Youtube動画】 https://youtu.be/f-n_T6cq0Hk
 
当日の参加は140 名を超えていたようです。
海外に比して日本ではメディアのとりあげが低いこの課題。
「みなが安全でなければ、私も安全ではない」~日本はワクチン確保できるのだから大丈夫、では終わらない先と幅を見通す視野を持てる、そんな時間になると思います。   
*AHIも主催の連絡会のメンバーです。
 
【ウェビナー内容】
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチンに関しては、欧米諸国を中心にすでに接種が始まり、遅れをとっていた日本でも医療関係者への接種開始まで秒読みの段階です。
しかし、そもそも感染症患者を多く抱え、財政に余裕のない途上国・新興国はこうした力もなく、新型コロナに対応する医療アクセスに大きな不安を抱えています。
2020年10月、インドと南アフリカが世界貿易機関(WTO)の知的所有権に関する委員会において、先進国の製薬企業が持つ医薬品等の特許の一部を停止するよう求める提案をしました。この画期的な提案への賛同国は100カ国を超えると見られますが、日本、米国、EUなどは反対。製薬企業の特許を守る立場の先進国と、途上国の間の対立が続いています。
私たち日本の市民社会団体は、国際的な運動に呼応し、2020年12月に「新型コロナに対する公正な医療アクセスをすべての人に!」連絡会を結成し、2021年1月には日本政府に対し、インド・南ア等の提案に反対しないよう求める要請書への賛同を呼び掛けました。すでに多くの団体からご賛同をいただき、2月中旬に日本政府に提出する予定です。
今回のオンラインセミナーでは、12月以降のWTOのTRIPS理事会での議論、そして私たちの活動について、さらには国際市民社会の運動の様子などを報告・共有いたします。特に、セミナー当日の2月23日にはTRIPS理事会が、3月1日・2日にはWTOの一般理事会が開催される予定であり、日本政府にさらに働きかけるためにも重要な日程です。ご賛同くださった団体の皆様をはじめ、多くの方のご参加を呼び掛けます。
●日時:2021年2月23日(火・祝) 13:00~15:00
●オンラインシステム「ZOOM」を使用
●参加費:無料


【当日発表者資料・パワポ】

◆はじめに~医薬品アクセスと知的財産権TRIPS Waiver提案をめぐる賛否
―これまでの流れと論点(内田聖子)
http://www.parc-jp.org/teigen/2021/TRIPsWaiver/20210223_uchida1.pdf
(1)WTOにおける知的財産権をめぐる議論の報告:
◆金杉詩子(国境なき医師団(MSF)日本)
http://www.parc-jp.org/teigen/2021/TRIPsWaiver/20210223_kanasugi.pdf
(2)「新型コロナに対する公正な医療アクセスをすべての人に!」連絡会の活動
―賛同署名の状況、日本政府との対話:
◆稲場雅紀((特活)アフリカ日本協議会 国際保健部門)
http://www.parc-jp.org/teigen/2021/TRIPsWaiver/20210223_inaba.pdf
(3)世界に広がるキャンペーン・政策提言の最新報告:
◆内田聖子((特活)アジア太平洋資料センター(PARC)共同代表)
http://www.parc-jp.org/teigen/2021/TRIPsWaiver/20210223_uchida2.pdf
(4)世界と日本の医療格差をつなげて考える
◆本田徹((特活)シェア国際保健協力市民の会 共同代表)
http://www.parc-jp.org/teigen/2021/TRIPsWaiver/20210223_honda.pdf
【参考】日本政府への要請:新型コロナ克服のための取り組みを世界全体で進め
るため医薬品・医療技術の知的財産権保護を緩和し、共有化・協力の促進を
http://www.parc-jp.org/teigen/2021/TRIPsWaiver/20210223_yousei.pdf
 
以上 (職員 清水)