その人の世界を広げるもの

長年、生け花を習っている。きっかけは母が習っていたことと、先生のところがすぐ近所だからだが、ウン十年と続いているのは好きだからだと思う。いけているときはそれに没頭できる。

昨日お花の会の会があり、一人の人が支部の役員を降りるのでその挨拶をされた。その中で、福祉センターで視覚と聴覚の障害を持っている人にお花を教えていると話された。まずは先生が生けたお手本を手で触って、長さや角度を知って自分であとで生けるとのこと。そこには葉っぱや花の触感や香りも含め、想像しながら生けられるのだろう。山登りのことは知っていたが、それは身体を動かすし、足でまさに山を感じる、でも生け花でもじっと座ってする生け花でも、その人の想像力が広げることができるのか。思ったこともなかったのでちょっと驚いた。

日々、本当に多くの情報が流れる。とても深刻な報道でもちょっと経てば忘れてしまったりする。でも一人ひとりが、たとえ情報がはいりにくい状況にああっても、自分の中から自分の世界を広げることができるんだとあらためて思った。自分の世界を広げるとは、何かをきっかけに知らないこと、知らない人、知らないところのことと自分のつながりを感じられるようになることと思う。

私の場合はあったかな?小学6年生のときに行き始めた英語の塾で、How do you do?(はじめまして)ではなく、ハウドュドュという音を聞いたときこんな言葉があるのかと思い出す。自分の世界を広げるものは、丁寧に見れば身近にある。

職員 はやしかぐみ

↓ AHIの入口近く。ピンクのつばきを置いてみました。