インド北部ラジャスタン州で元研修生との協働事業。主催者チャヤさんの感想。

AHIでは、日本含むアジア各国において草の根から健康的な社会を作り出そうとする人たちをつなぎ、学び合いを生み出していきたいと考えています。元研修生の発意により、2023年度、下記のような研修会が始まりました。

2023年10月、10日間の研修会が14名の参加者を得て行われました。この事業のパートナーは、2019年の国際研修に参加したチャヤさんと仲間の人たち。実施に至るまでに約4年。チャヤさんの中で、AHIの職員とのオンラインでのやりとりを通して、参加型、権利としての健康 という2つのキーワードが明確になっていきました。

一つ目は、参加者一人ひとりが自分の問題としてとらえ、行動に結びつくような参加型の研修を行いたい。二つ目は、健康を権利としてとらえその実現に向けて地域で活動する人を育成したいということです。

以下、チャヤさんの言葉。

 

  • どのように開催の準備を進めたのですか?

準備チームを作り、準備を進めました。また私の団体外の経験豊富な人たちで内容面など助言をもらえるメンターグループもお願いしました。初めての研修開催で参加者が集まるか心配しました。研修開催のお知らせが様々な団体に届くように努力しました。結果、50名の応募があり、手ごたえを感じました。年齢、宗教など参加者の多様性を確保するよう慎重に選考しました。

 

  • 実際に行ってどうでしたか?

各参加者にとって、また団体として学ぶことが大きくあったと思います。参加者からの感想で、主催した私たちにとって最もうれしかったのは、参加型の研修が大変ユニークであって、それを各自が自分の活動に取り入れようと思うと言ったことです。

また、「健康における公正」というテーマについても、それぞれ今後取り組んでいこうとしています。

参加者は、But-Why手法(でもそれはなぜ?と問いながら、原因を掘り下げていく)を用いて地域で遭遇する問題の根本原因を探りました。そして明らかになったことに基づき、どういう取り組みをすべきか考えました。ここから、向こう6ケ月のアクションプランを考えました。

 

  参加者の一人、Swapnil Sadashiavさんよりコメント

「とても新鮮な体験でした。健康の権利について多くのことを学びました。ただこの研修が最も我々に示したことは、どのように学ぶかということです」

 

  • 何か問題や難しさがありましたか?     

研修運営にあてることができる人員や時間が限られていたことです。また研修を行う私たちも参加型の方法を実践するのが初めてでプレッシャーはありました。また、研修実施においては、一番大変だったのは、時間が足らないことでした。参加型研修では多くの時間を話し合いにあてます。どれくらいの時間を想定すべきかわかりませんでした。

  • どのようにフォローアップしますか?         

オンラインで各参加者と連絡をとってアクションプランの進捗状況を把握します。この交信を持つ場が、各参加者がそれぞれ自分の経験を共有するだけでなく、ともに課題や困難さに向き合う場になればと願っています。また参加者がイニシアティブをもってオンラインでディスカッションを持つようなものも働きかけで行きたいと思います。

 

  • 今後への期待は?

今回の振り返りをもとに、さらに充実した研修を開催していきたいと思います。

 

原文はこちら。

日本語訳:職員 林