インド・ラジャスタン州「健康の権利」法制化まであと一歩!

インド北部のラジャスタン州で活動するチャヤさん(2019年国際研修参加)からの報告です。

「インド北部のラジャスタン州では、国内初となる、健康の権利を保障する州法の成立が間近です。

法案はすでに州議会に上程され、特別委員会が審議しています。

これは州内のNGOや人権活動家などが団結して、政策提言を行ってきた成果です。」

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法案の目的と背景(法案のP43を翻訳)

健康とは、病気でなということだけではなく、身体的、精神的、社会的に満たされた状態です。

これまでに高等裁判所は、インド国憲法21条にかかれた「生存権」のなかに、

健康の権利」も含まれるという見解を示してきました。

人権は相互に依存・関連しており、分かつことができません。

健康の権利を侵害すると、

教育や労働の権利などの、他の権利が侵害されることがあります。

ラジャスタン州政府は、 第一次から第三次までの各医療保健施設を運営するための

予算を配分することはもちろん、

医療保険制度や州保健計画を実施してきました。

しかし州政府は、市民が最高の医療サービスを利用できるようにしたいと考えています。

そのため、公衆衛生モデルの有効性を高め、その実施を強化すべく、

健康の権利を保障する州法を導入します。

この法律は、市民からの苦情や改善要求を汲み取るメカニズムも規定していますし、

法律の目的を達成するために、州ならびに郡レベルの保健局の設立することを規定しています。

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関連するオンライン記事(英語)は、以下のリンクをご参照ください。

https://www.indiatoday.in/india/story/rajasthan-government-introduces-right-to-health-bill-assembly-2003674-2022-09-23

世界民衆保健運動(PHM:People’s Health Movement)という世界規模のネットワークがあり、

ラジャスタン州支部は活発です。

メンバーたちは、ラジャスタン・モデルをつくりあげ、それをインド全土に広めていきたいと、

言っています。

 

職員 髙田