アフガニスタンの研修生から
AHIにはアフガニスタンからの研修生が3名います。
8月中旬のタリバンの復権を受け、この元研修生に連絡をしたところ、すぐにひとりの研修生から下記の応答がありました。
「メッセージ、そしてアフガニスタンの人びとのために祈ってくれてありがとう。今現在、私の周辺では戦闘は起きていません。ですが今後どうなっていくのか、何もわからない状況です。誰もが、家族みな安全でいられるのか、不安とストレスを感じながら暮らしています。治安がどうなるのか、女性たちは社会に出て働いたり学校に行けるのか、この国の経済もどうなっていくのか、周辺国との関係もどうなっていくのか、武装勢力がどう動くのか、見えないことばかりです。」
常に紛争や外国の思惑に翻弄されてきたアフガニスタンの人びとの生活が、命が、また揺さぶられています。そしてそこに日本もまた加担してきたということを、私自身も再度見つめなくてはいけないと思います。
自分で自分のありようや生き方を決める。そこに価値をおいた人づくり・村づくりを研修生たちは地域で進めてきました。アフガニスタン、ミャンマー、他の国々の研修生たちも、そして日本の私たちも、共通の課題を抱えた社会に、生きています。
AHIとしてすべきこと、そしてできること。
共通の課題を持つ研修生たちとともに、今、何を思い、何をすべきなのかを共有しあい、それぞれの場でまたとりくんでいく力を得る場を、これからもさらに、作っていきたいと思っています。
写真:上記の研修生の活動のひとつ。女性たちへの健康教室の風景(2011年頃)。当時は地域での保健活動を中心に進めていました。その後、識字教育、そして草の根での平和づくりへと活動を広げていきました。それは、(現在のタリバン復権以前からも)治安が悪化し、同じ村の中でも人びとが武器を持ち・持たざるを得ず憎しみ合いが増産される、そして依然女性の立場も低いという状況の中での模索とチャレンジです。現在も、タリバン政権との対話の場をつくりながら、住民の声を届け、住民が望む社会となるように、とりくんでいます。
職員 清水