沖縄とフィリピン

明日は沖縄戦終結の日です。AHIは1998年度から2007年度まで毎年、10回、フィリピンのイスラム・ミンダナオ教徒自治区の保健行政官の研修をJICAの委託を受けて開催。町レベルを中心に117名の医師、保健師、助産師などが卒業しました。NGOも入れないような危険な地域で、人々の健康を守る働きを続けています。
今、まさにISが絡んだ内線に発展しているマラウィ市も研修生たちが、何名かが緊急医療で戦火で傷ついた住民の手当もしています。
このように、今も本当の平和が実現されていないイスラム教徒自治区の研修生にとって、4回訪問した沖縄での研修はインパクトのあるものでした。写真は2004年の6月に平和の礎を訪れた時のものです。まだ人骨も残るガマにはいったりして住民が犠牲となった唯一の地上戦の凄惨さを感じました。
ひめゆりの塔の平和祈念資料館では、語り部のボランティアの女性が多くの日本人が犠牲になったことを伝えていた場面で、研修生の一人、カリックさんが「日本軍の侵略でフィリピンでは多くの罪のない人たちを犠牲になった」と話したところ、その方は、「本当にすみませんでした」と謝られました。そのときにカリックさんとそこにいたすべてのフィリピン人研修生たちは、女性を囲み慰めていた姿が今も忘れられません。本当に彼らが私たち日本人を許してくれたと実感したときでした。
そのカリックさんは、2008年にはAHIの招きで巡回報告会講師として再来日し、現在はイスラム教徒自治区のh保健大臣代理を務めています。
沖縄戦終結の日を前にしていつか内戦が過去のものとなりみんなが健康になるそんなミンダナオを、願わずにはいられません。

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