インド南部の森に暮らす、少数民族イルラの今

【写真提供:スターリンさん(2019年国際研修参加)所属NGO:農村開発協会】

6月のAHIニュースやブログでご紹介した、
インド南部・タミルナドゥ州の森に暮らす少数民族イルラの人たちの今の様子をお伝えします。

6月には、村人の間にコロナワクチンに関するデマがちらほら流れ始めていましたが、
その後、巡回医療チームが正しい情報を届ける努力を続け、ワクチン接種がすすんでいます。
写真のように、医療チームは薬剤や機材を携えて、山道を行きます。

しかし、コロナ禍によって村は様ざまな問題を抱えています。
若者グループのメンバーがそれらについて話し合いました。

一番大きな問題は子どもの教育と生計です。
タミルナドゥ州の学校教育省は、オンライン授業をすすめていて、
その質を担保するためにモニタリングやフィードバックを規定したり、
子どもたちの健康を守るための休憩時間の基準を設けたりしています。

しかし、貧しいイルラの家庭にはパソコンやタブレットなどありませんし、
村にはインターネットもありません。
若者たちは、長らく子どもたちの教育の機会が奪われている事実を学校教育省に伝え、
イルラの子どもたちのために対面授業を再開するよう、求めることにしました。

それから、村の雇用創出を兼ねた農村公共事業を再開することも、
要求することにしました。

職員 髙田