フィリピンはどこへゆく・・・?

今年のノーベル平和賞に、ロシアとフィリピンのジャーナリストが選ばれましたよね。
世界各地で民主主義や報道の自由が損なわれている事態に警鐘を鳴らすものでした。
 
受賞者の一人、フィリピンのインターネットメディア「ラップラー」の代表、
マリア・レッサ氏は、ドゥテルテ大統領率いる政府から様ざまな圧力を受けながらも、
強権的な政策を繰り返し批判してきました。
 
ドゥテルテ政権が、麻薬戦争のもとの取り締まりで、
超法規的処刑をはじめとする人権侵害が行ってきたことは既に知られており、
現在、国際刑事裁判所が捜査しています。
 
麻薬戦争だけでなく、新型コロナウイルス感染症対策においても、
政府の方針に従わない場合に、強権を発動してきました。
 
現在、フィリピンでは来年5月に行われる大統領・副大統領選挙の
選挙活動が活発化しています。
この選挙の主な争点は、ドゥテルテ政権の強権的なやり方や、
中国に対する融和姿勢を継承するか否か、ということです。
 
副大統領には、ドゥテルテ大統領の娘で、
現ダバオ市長のサラ・ドゥテルテ氏が立候補し、
大統領に立候補しているマルコス・ジュニア氏(故マルコス大統領の息子)と
タッグを組んで選挙活動を行っています。
この週末、2人そろって、北ダバオ州・タグム市の広場で集会を行いました。
その広場は、私がフィリピンに出張する際にいつも通りかかる場所です。
 
未だにドゥテルテ大統領は高い支持率を保っています。
フィリピンの人びとは、次の6年間に何を求め、
来年5月にどんな判断を下すのでしょうか・・・。
 
なお、12月10日(金)19:00~、世界人権デーのウェビナー:
「フィリピンの人権弁護士はなぜ殺されたのか?~ 正義を求める現地からの声」が
開催されます。詳細やお申込みは、主催団体の一つ、
(特活)FoE Japanのウェブサイトをご覧ください。

 
職員 髙田