バングラデシュのラジョンさんの便り

5月23日、バングラデシュの元研修生(2017年国際研修参加)
ラジョンさんからメールと写真が届きました。
ラジョンさんは、キリスト教徒の働きから独立したNGOで
障害を持つ人たちの支援する活動をしています。自身は、
人口の8割以上がイスラム教徒の同国の中では少数派の
ヒンズー教徒です。地域のリーダー的存在だった
お父さんが亡くなったあと、自分がそういった働き
をしていると話していました。
ラジョンさんは、来日したての頃食べ物がなかなか
口にあわなくて大変でした。私が作った自称
「ベンガル風」カレーもだめ、近くのインド料理屋さん
のカレーもだめ。後から考えると、仕事や地域での
役割などを一生懸命片付けて来日した緊張感からの
ストレスだったと思います。そのうち自分で料理を
するようになってだんだん落ち着いていったような。
ちなみに私のカレーがダメだった理由は、黒こしょう
(粒)だったようです。
さて、メールの内容は、、、、
ラマダン(断食)あけのイード(Eid)という、
イスラム教徒にとっては大切なお祭りにあたって、
貧しい家の人たちに食料を配ったりしたそうです。
↓ 写真 右から2番目がラジョンさん。

また自分の息子とその友達のヒンズー教徒の若者たちが
「キチュリ」(5月26日のブログをどうぞご覧ください)
を料理して、路上で生活している人たちに配ったとのこと。
<冒頭の写真は、キチュリのお弁当を用意している様子>
ラジョンさんはこうやって互いのコミュニティが助け合う
こと、それが毎日の生活の中で平和をつくっていく道だと
書いています。
こういった行動の中にラジョンさんのヒンズー教徒
としての誇りがあるのだろうと思います。
バングラデシュの新型コロナウイルスの感染状況は、
感染者数は2万人を越えているものの、死亡者数は
日本の半数くらいのようです。届きにくいとは
想定していなかった日本の医療も実際届かなった人たち
の数の多さを深刻に思います。一方バングラデシュの
都市部の密集度合いや農村部での医療への「遠さ」
を思うと、この状況が悪化することがないようにと
願います。
職員 はやしかぐみ