幻のスリランカ・スタディツアー

40年続いてきたAHIのスタディツアーを新型肺炎の影響で中止することになりました。2月22日の準備会ではまだ実施の方向で進めており、行く気満々の中学生、大学生、社会人が紅茶農園の問題分析や第二回準備会で発表する事前学習分担などをして来ました。
しかし、先週の水曜日にスリランカ大統領の談話としてすべてのグループツアーの即刻中止があって、AHIは中止を決定。参加予定の11名に苦渋の決断を伝えました。
そしてさらに、スリランカ政府はすべての航空機のスリランカ乗り入れを19日から25日まで停止することを昨日発表しました。また、スリランカで2月には一人だった新型肺炎の感染者も、43人に増えたことも聞きました。
AHIのスタンスは、現地で日本人が感染源にならない、不安にさせないということ、現地の人たちがどうしても弱い立場になって、私たちが無理強いしてはいないかということが話されました。また万が一私たちの一人が感染源になったら紅茶農園など社会から差別されている人たちがさらに差別されるという状況を私たちが作り出す可能性もあります。
アジアの健康を守り高めるAHIの活動に照らしても、ツアー中止は不可避なものでした。
説明会、準備会に参加され申し込みをされAHIを信頼してここまでついてきてくださったみなさんの期待に沿えずにとても残念でなりません。
また、このような状況の中でもなお、共感に基づく連帯の意思を示し、日本人参加者の受け入れ準備を進めてくれている現地のAHI元研修生たちの団体、そしてホームステイを準備してくれていた住民のみなさんなどにも、心から感謝したいと思います。
そして準備を支えてくれた大学生のインターンお二人にもお詫びと深い謝意を表したいと思います。
また、10年間ツアーでタッグを組んできた風の旅行社の竹嶋さんには減便という異常事態にも即座に対応して代替案を出して最後までツアーをサポートしていただき感謝です。
悔しく残念な想いはそれぞれ残りますが、新たな歩みを進める一人ひとりとして3月20日にツアーの解散式を開催します。
今、企画チームが考えているのが、事前学習発表、現地からのメッセージ(現在の現地の様子、課題とその取り組み、日本人参加者を迎えることができなかった今の思いなど)、それを受けてのこちらかの現地へのメッセージ収録(来週早々には現地に送る)などです。
お互いに励まし合い、これからの歩みだす、現地の人とつながりを始める力になることを願って開催します。TN