チャンさんの最後のメッセージ

国際研修が15日で終わりそれぞれ帰国の途につきましたが、カンボジアのチャンさんはその日の午後に、名古屋市の柳城短期大学で保育士を目指す学生さん達、100名を対象にお話しをしました。(写真は講演後に撮りました。)
30代前半の若いチャンさんは子育て真っ最中ともいえる3人の子供のお母さん、そしてNGOワーカーで5歳児未満の子供の栄養と健康を促進している彼女の生き方、活動のお話、そして問題提起は、学生さんたちに何かを始めなければと考えさせたと思います。
私自身も研修中には知らなかった彼女の人生、仕事について新しい発見がありました。
お母さんの女手ひとつで育てられるなど貧しい生い立ち、希望の看護大学に最初は進めず、中国資本の工場で女工として働いたこと、英語を身に着けるため教会に通い、クリスチャンになり、教会でリーダーや教師として8年間働いたこと、そしてお金をためて看護大学で学び、病院のインターンで働き、治療よりも予防、教育が大事と気づきNGOワーカーに転身したことなどを知れたことは、うれしいことでした。
そして彼女が研修中に、働きかけの対象である保護者となる御祖母さん達が識字ができず、研修するにも大変といっていたことが、身に染みてわかりました。
最後にカンボジアの子供たちのおかれた状況はひどい貧困や栄養失調、肉親と別れての生活など、過酷で日本の状況とは違うように見えますが、日本の子供たちの中にも貧困、DV、孤独があり通じるものがあること、そして保育士や幼稚園教師として平和を愛する子供たちを育てるという「平和の種まき」をするようを呼びかけていました。
私自身、訳しながらうるうるしてしまいました。広島での学びを生かし、チャンさんが平和と健康をカンボジアで広げることを願っています。 TN