日野原重明さんの逝去に想う

今朝から、複数の方が電話やメールで
日野原重明さんが亡くなられたことを
AHIにご連絡くださいました。

日野原さんはAHIの会員であり、創立時から、昨年の4月まで
ずっとAHIの理事や評議員をお引き受けくださっていました。
AHIの創立者の川原さんと、同じクリスチャンのドクターとして
親交があり、遠くからではありましたが、ずっと支えていただいて
きました。

2011年8月には、AHIの30周年記念として
「今、共に生きている意味」と題して
名古屋市公会堂で、話していただきました。

この年の3月に、東日本大震災が起こり、
このテーマで話せることを喜んでいただきました。

東海マスターズオーケストラの皆さんの演奏と
親と子のみどりの杜の合唱団の皆さんの合唱による
「葉っぱのフレディ」は、多くの皆さんが感動して
くださいました。


100歳まであと2か月という、この講演会の時にも、
東京からの新幹線の中で、原稿を一つ書き上げて、
こちらに到着すると同時に、FAXされ、
講演会の間に、それを活字にしたものをまたFAXで
受け取られて、帰りの新幹線の中でチェックしながら
お帰りになりました。

「痴呆」⇒「認知症」や「成人病」⇒「生活習慣病」など、
その状況を正しく認識できるように、呼称の変更を
提唱されて、今はもうそれが一般化しています。
そういった医学の世界のリーダー的な存在として
だけではなく、著書「生き方上手」のブレイクから
国民的な著名人になられました。
それもあって、AHIの講演会も1994席の会場が
ほぼ満席という状況になりました。
(こうした大規模なイベントに慣れていないために
ご迷惑をおかけした皆さん、本当に申し訳なかったです)

私が日野原さんの言葉で今も強く印象に残っているのは
10年くらい前でしたでしょうか、冬になるとマスクを
する人が多くなっていましたが、そんな状況に対して
「マスクはたいして効果はありません。それよりもマスクを
とって、皆さんの笑顔を見せてください。それが何よりも
お互いの健康にとって、大切なことです」と言われました。
冬になると、多くの人がマスクをする状況は、今も変わりませんが、この言葉が日野原さんの健康観、人間観といったことの
根底にあるものを表現してくれているようで、とても励まされています。
また20年ほど前、朝のラジオ番組のゲストとして、子どもの頃からの話をしていらっしゃいましたが、40歳の頃でしょうか、アメリカに留学された時、毎日毎日出会うことが、どれも新鮮で、「自分の身長がどんどん伸びていく気がしたんですよ」と、当時の感動が想像されるような口調で、語っておられました。
その感性の豊かさが、日野原さんのこれまでを作ってきたのでは
ないかと想像しています。

天国にあっても、いろんなことを興味深く観察し、楽しそうに関わっていらっしゃることだろうと想像します。

職員はさだ

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