阿智村から学ぶ!

皆さんは、阿智村と聞いたときに、
何をイメージされるでしょうか。
昼神温泉、ヘブンス園原、日本一の星空、花桃の里などなど
いろいろでてくるかと思います。
名古屋から高速で90分、日帰りでも十分楽しめる
そんな近さも魅力ですね。
 
AHIの国際研修で、訪問するようになって3年。
実は、来年2月発行予定のAHIの会報「アジアの健康」に
阿智村役場の協働活動推進課の大石真紀子さんに
ご寄稿をお願いしました。
 
研修生に何を学んで欲しくて、
阿智村を訪問するのか。
 
「住民自治」という言葉は、目にすることは
あったとしても、それがどうあることかを
自分の言葉で説明することは難しいし、
これがそうだという体験を語れる方は少ないだろうと
思います。
 
日本創生会議は、人口の減少から2040年までに
日本の地方自治体は半数になるだろうと
消滅可能性自治体の名前も出して、発表しました。
 
自分たちの住む地域が、今後30年で、消滅するかも。
都市に住む方には、ぴんとこないかもしれませんが、
田舎に住んでいると、うっすらとそんな可能性も
思わずにはいられません。
 
阿智村は人口約6500人。
前村長の岡庭さんを中心に、住民が主体となって
自分たちの暮らしについて、考え、学び、決定することに
取り組んできたとのこと。
約90人の村の職員(学校の給食を作る人も!)の全員が、
担当地区をもち、そこでの意見を聞き、
また多様な意見が十分にやりとりされ、
反対意見をもつ人も納得するまでの議論を尽くすことを
目指しているとのこと。
 
自分とは違う意見にもしっかりと耳を傾けること
本当に難しいですよね。
でも阿智村は、村を挙げて、そのことに取り組んで
きた歴史をもっています。
 
産業廃棄物の処理場建設のことや
リニア新幹線のトンネルの廃土の問題など、
専門家を招いての勉強会を重ねて、
時間をかけて、村としての意見をまとめてきた大きな経験をもっています。
 
大石さんの原稿の最後に
「阿智村は自然や温泉もさることながら、『人』に
魅力があると思います。課題や困難はいろいろありますが、
学びながら、ともに乗り越えていこうとする関係性のある
村です。村外に暮らす人たちとも良い関係をお築けたらと
思います。そんな阿智村に一度お越しください」
とあります。
 
きっと阿智村には、たくさんの希望があり、
安心して暮らしていける関係性があると思います。
アジアからの研修生も阿智村から多くを学んでいますが、
私たちも阿智村から学んで、自分のまわりから
希望を生み出していけたらと思いました。
 
最初の写真は、研修生たちが足湯を楽しんでいるところです。
人前で裸になることに抵抗のある彼らにとって、
唯一の温泉を楽しめる方法ですね。
 
職員はさだ