どちらが理にかなっている?

インド中部の都市に駐在をしていた経験がある
Hさんから聞いた話。
 
会社の近くで、たばこを売っている男性がいた。
多くの人は、1本単位で買っていく。
Hさんは1本ずつではすぐなくなってしまうので、
箱単位で買おうとして、1箱くれと頼んだ。
そうすると、1本の値段 × 1箱にはいっている本数
よりも高い値段を言われた。1箱買うのだから、値引きが
あってもよいものだろうに、なんで高いんだと
文句を言った。そうしたら、
「あんたは1箱買えるくらい、お金を持っている。
だから余分にはらってくれてもいいだろう」
 
Hさんはそれを聞いて妙に理にかなっている気が
したと言う。私もその話を聞いて、妙に納得した。
それに加えて、Hさんのしなやかさも思った。
 
金融関連のデジタル化、キャッシュレス化を
進めるインド政府。人々の状況を把握し、
所得の管理することで徴税も効率化し、
ビジネスの基盤となる金融インフラも整備される。
今まで銀行などとは縁のなかった人にも金融
資本が近くなる、、、、、というのが政府の
考えだろう。
 
街中では、清潔なスーパーマーケットが増えて、市場や
路上での物売りも影をひそめていくのだろうか。たばこ
売りのおじさんもおじさんのの「道理」も消えたの
だろうか。
 
職員はやしかぐみ
 
写真 ↓ 南インドの村でもいつか現金が使えなくなる!?